失敗学研究日誌

私がこれまで積み重ねてきた失敗と、これから犯していくであろう失敗について書き連ねます。

ネタ帳が生み出すスピード

良い「ネタ帳」を作ると仕事の処理が早くなる。良いネタ帳とは人によって違うけど、自分が振り返りたいときに最小の手間ですぐに確認できるものだと思う。そしてネタ帳はデキる人間が持つものではなく、できない人間がデキる人間に近づくために作るべきものだと思っている。

 

高広伯彦さんが「提案力とはスピードと営業力だ。内容じゃない。」と言うようなことをおっしゃっていた。いいモノを作ったからと言って評価されるわけでもない。仕事の質は作ったものの内容だけでは決まらない。根回しやコミュニケーションも質を上げるための重要な要素だ。スピードも営業力も現金があればどうにかなるけど、手許にお金がなければデキる限り工夫していくしかない。

 

ネタ帳はメモを用途別にカテゴライズしたもの。知識を外部ストレージに置いたもの。暇な時に反復的に見返しつつ、もう使わない・思ったより役に立ちそうにないものはどんどん捨てていく。そうしないとどんどん貯まる一方だから、いざそのネタにたどり着きたい時に辿りつけない。弾は持っていても湿気ていては意味が無い。そのスピード感が良質なコミュニケーションを生み出す。

 

それとネタ帳をつけることでストレスも解消される。ストレスの多くは時間の無駄が生み出すものだけど、出てきそうで出てこない時間の無駄を限りなく排除してくれる。また頭の中に知識を詰め込んで維持しておくことで無駄に稼働する時間が長くなるから余計にイライラする。忘れるということは快感の一種だと思う。忘れたのなら、思い出せばいい。

 

かく言う私もかつてはメモをつけたりネタ帳をつけるのが苦手だった。今も試行錯誤しているけど、evernoteというとてもとても便利なツールが現代にはあるので、何とか生きていける。MTGででもメールででも電話ででも、与件を与えられた段階で、不完全でもすぐ一定の答えを返して相手の感度を探る。そして完成度が高いものはあとから出す動きが仕事でも人間関係でも重要だなあと最近思う。