恩返しに失敗した話
みんな勘違いしているけど、私は渡邉美樹さんのことが嫌いなわけではない。
エイプリルフールネタ「ミキワタナベの本気出す時計」の準備をしている時に彼の言葉を調べていると、なるほどこれは素晴らしい、と思う彼の言葉に出会った。
【無理な人脈づくりは意味がない。まず自分自身を磨くことが大切。相手にメリットを与えることができなければ、相手から何も得ることはできない。】
おっしゃるとおりで、一緒にいてメリットを得られる人間としか人はいっしょにいたいとは思わないものだと思う。
メリットとは、お金だけじゃなく、精神的な安定であったりもすると思う。
恩があるからとか、恩を返さねば、と言う言葉を口にした後、実際にその恩に報いることができた試しがあまりない。
本当にモチベーションを持って物事に取り組めている時は恩義など感じる暇もなく目の前にあることをやる。
チャンスは掴みとったものであったとしても、他人と関わる以上そこに人間関係のしがらみは必ず発生する。
恩に報いなければ、という目的はその人間関係において完全に最後の砦になる。
恩に報いる気持ちだけで何かをなすと、そこには必ず歪みが生じる。
恩着せがましい人がうっとおしがられるのは、その人自身が恩以上のメリットを相手に与えられていないと自認しているからにほかならない。
恩で物事を進めなければいけない時というのはたくさんあったし、これからもあるだろう。
でもできるだけ恩義に頼ること無く、相手にモチベーションを与えられる頼み方、頼みごとをできる人間になりたいものだと思っている。